Riskpedia(信用リスク用語集)

Mertonモデル

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読み MERTONもでる
英語名 Merton model

 ある企業の価値の変動要因を、全ての企業に共通する要素(Y)と、当該企業固有の要素(Z)とに分け、その合計値(V)が一定の値を下回った場合をデフォルトと定義して、デフォルト確率を計算するモデル式であり、典型的には以下の式で表現される。
 V=Y×√ρ+Z×√(1-ρ) (0≦ρ≦1)
 mertonモデルは、デフォルトという事象を「企業価値が下回った場合」という構造に置き換える「構造型モデル」に分類される。構造型モデルの場合、企業価値の変動に関する情報があればデフォルト率を推計できるため、上場企業など、実際のデフォルト事象の発生に関するデータが無い、あるいは少ない分野でのデフォルト率の推計にしばしば用いられる。一方で、株価のような企業価値の変動に関するデータが取れない非上場企業の場合、このアプローチを適用するのは困難であり、実際のデフォルト事象に関するデータによって構築する「統計モデル」が用いられることが多い。