Riskpedia(信用リスク用語集)

ダイバージェンス

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読み だいばーじぇんす
英語名 divergence

 信用スコアリングモデルの性能を評価する統計量の一つ。デフォルト先と非デフォルト先のスコアの平均値がどの程度離れているのか、そしてスコアの分散がどの程度小さいのか、両者を総合評価している。スコアの平均値が離れているほど、また分散が小さいほど、ダイバージェンスは大きな値を取り、性能の高いモデルという評価になる。図より、以下の式であらわされる。

{2(mean(N)-mean(D))^2}/{var(N)+var(D)}

mean(N):非デフォルト先全体のスコアの平均値

mean(D):デフォルト先全体のスコアの平均値

var(N):非デフォルト先全体のスコアの分散

var(D):デフォルト先全体のスコアの分散

 ダイバージェンスはスコアの値そのものを用いて計測される統計量であり、ARやKS値とは異なり、序列性能だけではなくモデルのスコアの水準そのものも評価の対象としている。また、平均値と分散を用いていることからも明らかなように、ダイバージェンスは、スコアの分布が正規分布にしたがっていることを前提としている。