非デフォルト先とデフォルト先の件数の比率のこと。例えば、貸出先の「持ち家の有無」という定性情報について表のような該当状況だったとすると、オッズは次のように計算される。

　持ち家有り：(N)÷(D)=190/10=19
　持ち家無し：(N)÷(D)=80/20=4

　オッズは、大きいほどデフォルト率が低く、小さいほどデフォルト率が高いことを表している。また、オッズの自然対数をとったものを特に「対数オッズ」と呼び、以下の式であらわす。

　持ち家有り：log(N/D)=log(190/10)=log(19)=2.944...
　持ち家無し：log(N/D)=log(80/20)=log(4)=1.386...

　対数オッズは、母集団全体のオッズとの差をとった「調整対数オッズ」を用いて、当該定性情報の有効性を検討する際に用いられる。この場合の調整対数オッズは以下の通り。

　持ち家有り：log(19)-log(270/30)=log(19)-log(10)=log(19/10)=0.641...
　持ち家無し：log(4)-log(270/30)=log(4)-log(10)=log(4/10)=-0.916...